東アジア大会(12月・香港)で新競技として採用される予定だったボディービルが、ドーピング問題をめぐる国際連盟との対立でアジア連盟が事実上分裂する事態に陥り、異例の実施中止となったことが31日、分かった。関係者によると、26日に日本も加盟した新アジア連盟が設立されるなど混迷を深めている。

 今回の混乱は2006年ドーハ・アジア大会でドーピング違反者が出たのを発端に表面化した。国際連盟がアジア連盟に対して、違反選手の処分を不当に軽減したとして執行停止処分にした。アジア連盟内でも薬物問題をめぐる確執が浮上し、国際連盟に協調する新連盟設立の動きが加速したという。

 東アジア競技大会連合(EAGA)は各国オリンピック委員会(NOC)に文書で「国際連盟の承認する審判員や役員リストもない。選手の出場機会を取り上げるべきでないとする見解を覆し、競技実施を中止する」と通知した。