北京五輪女子長距離代表の福士加代子(26=ワコール)が、「男の上手な使い方」についてチームメートにアドバイスを送った。国際千葉駅伝は24日、千葉県総合スポーツセンター発着の42・195キロで争われる。昨年は2区で優勝に貢献した日本代表の福士は、すねの痛みで補欠に回ったが、23日の会見で必勝法を明かした。

 「2区のアドバイスとしては、1区の男性に目いっぱい引っ張ってもらって、ちょっとでも自分が短く走ればいいと思います」。この“珍指令”に、緊張気味の選手たちも表情をほころばせた。今大会は、世界で唯一の男女混合駅伝で、1区から男女が交互にタスキをつなぐ。中継所は20メートルあり、走力上位の男子選手がギリギリまで走れば、女子選手の区間距離は20メートル縮まるという理屈だ。

 日本代表の1区は中尾、2区は小林が務める。両者の5000メートル自己ベストで計算すると、中尾が20メートル多く走れば、タイムは約0秒33縮まる。北京五輪女子5000メートルでは0秒75差で決勝進出を逃した小林は「数秒の差が運命を分ける。0秒いくつにもこだわっていきたい」と話した。決して軽視できない福士の指令は、日本連覇のカギを握っているかもしれない。【佐々木一郎】