<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇3日目◇19日◇台北

 安藤美姫(23)が抜群の集中力で、今季自己ベストの66・58点で首位に立った。朝の公式練習では思わず立てなくなるほどの貧血に襲われるなど、体の調子は万全ではなかったが、最初の3-2回転の連続ジャンプなど、すべての要素でミスなく完璧な演技。「体の状態が良くなくて演技自体は覚えていないんです。でも、点数を見るかぎり良かったのかな」と控えめに喜んだ。

 内容を、あえて重視して臨んだ。今季、1度も首位に立てなかった課題のSPで「3-3回転の連続ジャンプなしでどういう評価をもらえるのか見たかった」と、技術や表現面に重きを置いて臨んだ演技。結果は最高の評価だった。「いい緊張感が本番に出たんじゃないかなと思います。でも、1番とかは関係なく、フリーはフリーで集中して、自分の持っているすべてのものを出せればいい」と最終日を見据えていた。