レスリング女子55キロ級の吉田沙保里(29=ALSOK)が、日本女子初の3連覇が懸かるロンドン五輪まで海外試合を封印する。19日、特別スターターを務めた東京・青梅マラソンで「ロンドンまで外国の試合には出ない。日本でやります」と明言。東京開催のW杯(5月)には出るものの、外国勢にはほとんど手の内を見せないつもりだ。

 北京五輪のあった08年はアジア選手権(韓国)など海外で2大会、国内と合わせて3大会に出場した。だが今回は「外国に行けばその分、調整だけの練習になってしまう。移動の疲れも出る」と考えて決めた。代わりに国内で課題克服に着手。低い体勢や接近戦からのタックルを「失敗を繰り返しながらやっている」という。

 この日は30キロマラソンで優勝した女子選手を肩車するパフォーマンスも。ロンドンまで「私はまだ折り返しの手前くらい。ベテランの味を見せて頑張りたい」と不敵に笑った。