国際オリンピック委員会(IOC)総会は10日の最終日に次期会長選が行われ、本命視されていたIOC副会長のトーマス・バッハ氏(59=ドイツ)が6人の候補の中から選出された。2期12年を務めたロゲ会長の任期満了に伴う選挙で、これまでの夏季五輪実施に関する方針が変更されることが濃厚だ。

 前会長は肥大化抑制のため実施競技数は28が上限としたが、新会長は柔軟な入れ替えが必要とする考えの持ち主。新体制の意向次第では、日本で人気の野球・ソフトボールが20年東京五輪で復帰する可能性もある。日本オリンピック委員会の竹田会長は「日本でも人気のスポーツ。バッハ会長がどういうプログラムを20年五輪に求めていくかだと思う」と復帰への働きかけを行うことを明言した。

 五輪憲章の変更など壁はあるが、IOCにとって9代目の会長は、野球・ソフトボールにとっては味方となりそうだ。(ブエノスアイレス=阿部健吾)