大相撲の西大関魁皇(37=本名古賀博之、福岡県出身、友綱部屋)が名古屋場所11日目の21日、日本相撲協会に「左肩甲下筋腱(けん)断裂の疑いで2週間の安静加療を要する見込み」との診断書を提出し、休場した。魁皇は10日目に琴欧洲に敗れた一番で、左から投げを試みた際に左肩を痛めた。

 師匠の友綱親方(元関脇魁輝)によると、再出場の見込みはない。10日目まで6勝4敗の魁皇はこのまま千秋楽まで休めば負け越しとなり、9月の秋場所は通算13度目のかど番で進退がかかる。

 11日目の対戦相手、日馬富士は不戦勝。魁皇の休場は2008年九州場所以来19度目で、今場所の十両以上の途中休場者は初めて。横綱、大関陣に出場できる日本人力士はいなくなった。

 魁皇は「ほとんど使えない状態でやっても、まともな相撲を取れなくて駄目だろうし、見に来てくれた人に失礼になる」と話し、来場所については「ここまできたら、とにかくあきらめないで出るしかない」と悲壮な決意を述べた。