ボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(33=大橋)が27年1月、3団体統一スーパーフライ級王者ジェシー・ロドリゲス(26=米国)と対決するドリームマッチ交渉が本格化する。2日、東京ドームで元世界3階級制覇王者中谷潤人(28=M・T)との無敗対決に判定勝利した井上は一夜明けた3日、横浜市の所属ジムで会見。次戦を「白紙」としたが、米メディアはサウジアラビア総合娯楽庁長官のトゥルキ・アラルシク氏(44)の後押しで計画進行中と報じた。

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32戦無敗同士対決を制した井上は次戦に向けて慎重に言葉を選んだ。25年は4試合の防衛戦、前夜は中谷との激闘で蓄積したメンタル面の疲労回復を優先させるため「この先、白紙です。少し選択肢がある中で(所属ジムの)大橋(秀行)会長としっかり決めていきたい」と口にした。大橋会長も「今後はこれから。今年は年1試合の可能性もある」と現状を説明したが、ビッグマッチの効果は絶大で「世界」は待ってはくれない。

2日(日本時間3日)に創刊100年以上の歴史を持つ米老舗専門誌ザ・リングは27年1月、日本開催で井上-ロドリゲス戦計画が進んでいると報道。近年、ビッグマッチを実現させているサウジアラビア総合娯楽庁長官のトゥルキ・アラルシク氏(44)が主導となって実現に向け、動いているとした。同誌は「可能な限り最大の観客を収容できるように、まだ会場は決定していない」と伝えた。関係者によれば日本だけでなく、米国も大きな選択肢の1つとなっているという。

アラルシク氏は2日の井上-中谷戦をリングサイドで視察した。サウジアラビア政府直轄プロジェクト「リヤド・シーズン」と井上は複数年のスポンサー契約を締結中。ロドリゲスもアラルシク氏が運営した興行に出場している実績がある。現在、ザ・リング選定のパウンド・フォー・パウンド(PFP=体重差が同じと仮定した最強選手)ランキングで、井上は2位、ロドリゲスは4位に入る。正式にロドリゲス戦が実現すれば井上にとって中谷戦に続くPFP対決となる。再び世界から注目されるドリームマッチとなりそうだ。

井上-中谷戦の東京ドーム興行は「THE DAY~やがて、伝説と呼ばれる日」と銘打たれた。緊張感あるファイトで中谷を倒した井上は「さらにすごい伝説を期待? もちろん期待してください」と満面の笑み。少しだけ長いオフを経て、再び大舞台に向けて動きだす。

〇…Leminoで生配信された2日の井上-中谷戦のペイ・パー・ビュー(PPV)販売がボクシング、格闘技を通じて国内最高販売数をマークした。プロモーターの大橋ジム大橋会長が「具体的な数字は言えないが、ボクシング、格闘技を通じた全興行のPPV販売数でトップになった」と説明。22年6月の那須川天心-武尊戦の格闘技興行「THE MATCH」がABEMAでPPV中継された約53万件が最高だった。