これで阪神の1点差ゲームは、巨人に並ぶセ・リーグ最多タイのシーズン29試合になった。伊藤将が4勝4敗で勝敗をタイに戻し、ゲラがつなぎ、岩崎がなんとか締めた。
中西清起氏(日刊スポーツ評論家)いくら好投したといっても、やはり先発ピッチャーに勝ち星がつかないと、チームは乗っていかないものだ。先発に勝ちがつき、リリーフにホールド、抑えにセーブがつくようなゲーム運びにならないと、どこかでおかしくなってくる。その意味では、またしてもきゅうきゅうとした試合だが、ピッチャーに関しては、理想的な勝ち方だったといえるだろう。
オースティンのソロ本塁打で先制された伊藤将だったが、その後は踏ん張った。同点の6回1死一塁、今度はオースティンをシュートで遊ゴロ併殺。その裏、佐藤輝の適時打で逆転に成功すると、1点リードの7回無死一塁、宮崎をチェンジアップで三ゴロ併殺に打ちとって、後続を断った。
中西 なかなか勝てない伊藤将だったから、背水の陣というか、これで勝てなかったらファームで再調整といった考えも検討されたのではないだろうか。オースティンに打たれたのは高めの失投だが、真っすぐも、変化球も、ある程度、低め、低めを意識し、ゾーンを下げた持ち味の投球ができたといえる。しかし「先発」「リリーフ」「抑え」が役割を果たすにも、もうちょっと得点が絡んでこないと難しい。
オールスターまで残り12試合。勝利インタビューなどが一通り終わった右翼席からは現役時代の「オカダコール」が鳴り響いた。
中西 夏場の7、8月はどのピッチャーもへばってくる。続々と中軸打者がファームにいくのは異例だが、それでもチームがこの位置にいるのはチャンスがあるということだ。オールスターまで、最低でも貯金3ぐらいで、前半戦を折り返したい。【取材・構成 寺尾博和】




