両チームとも先発が6回まで投げ、試合をつくった。
打者も巨人は吉川、岡本、甲斐、DeNAは牧、筒香、宮崎、山本と主力が打って得点した。ともに譲らず延長12回引き分け。結果だけなら、引き締まった試合に見える。ただ、そこに至る過程に、お互い課題が散見された。
巨人は2つの見逃しが痛かった。まずは2回無死一塁で門脇。フルカウントとなり、一走の中山がスタートを切った。だが、門脇は外のチェンジアップに見逃し三振し、中山も二盗失敗で併殺。ストライクなら振るランエンドヒットだったとはいえ、もう少しゾーンを広げておく必要があった。この場面、やってはいけない順に挙げると、見逃し、空振り、フライとなる。ボール球を振ってはいけないという心理は分かるが、せめて転がせば走者を進められた。もっともやってはいけない見逃しを喫し、ピンチを脱したジャクソンを立ち直らせてしまった。
2つ目は1点を追う7回無死二塁で中山。1ボールからの2球目、山崎のど真ん中真っすぐを見逃した。最後も見逃しで三振に倒れた。ヒットを打ちにいく中で、最低でも進塁打を打って欲しい場面だった。
DeNAにも2つあった。4回に2点を先制し、なお無死二塁で蝦名が空振り三振。内の厳しいところを責められたとはいえ、なんとか右に打つという姿勢は見られなかった。たらればになるが、走者を進め3点目を取れていれば、違う展開になっていただろう。
もう1つは、7回無死二塁で森敬。3度にわたりバントを試みたが、全て空振りでスリーバント失敗に終わった。昨季は71試合に出ながら犠打0。バントが苦手なら練習するしかない。厳しく言わせてもらえば、バントの練習が嫌なら3割以上、打つしかない。
指摘した4つの場面は、いずれもヒットを打つ、打たないという部分ではない。ヒットを打つ打たないは打撃の調子も関わってくる。だが、必要に応じ打ちにいく姿勢を見せ、バントを完遂することは、調子が悪くてもできること。打線の主軸ではない選手たちだからこそ、余計に突き詰めていって欲しい。
ともに3連敗同士。まだ開幕したばかりだが、シーズンが進むにつれ、1プレーの重みは増す。今のうちに、やるべきことをクリアしていくことで、チーム状態は上がっていくはずだ。(日刊スポーツ評論家)




