タイガースは主力の故障者がほぼ0だったことで、1年間安定した戦いができました。

他の5球団は中軸を打つ選手を欠いて戦力ダウンを余儀なくされる中、力のある1~5番を固定できました。投手陣も才木と村上がフルでローテを引っ張り、他の先発は疲れが出ると2軍でリフレッシュさせ、控えていた投手が同等の力を発揮しました。石井、岩崎らを中心とした救援陣も盤石で、及川は先発させたいぐらいの層の厚さ。他球団が打線やローテ、方程式の編成に苦慮する中、全て群を抜いていました。

MVPは中野です。バントはもちろん、近本が走るまで待つ、強引に引っ張って進塁打を打つなど、多くの自己犠牲が必要な中での首位打者争い、出塁率争いは立派です。打点トップ3の佐藤輝、森下、大山の派手な活躍に目がいきますが、1、2番が塁に出ないと打点は稼げません。二塁守備にも磨きがかかり、攻守で円熟期に入った感があります。一番給料が上がるのは個人プレーですが、選手会長らしく優勝に必要なことを体現しました。ヒットと同等価値がある四球の上位も中野ら阪神勢が独占。選球眼よくつないだ総攻撃も特筆のスタイルでした。(日刊スポーツ評論家)

阪神対広島 優勝を喜び合う阪神才木(左)と佐藤輝(撮影・西尾就之)
阪神対広島 優勝を喜び合う阪神才木(左)と佐藤輝(撮影・西尾就之)