楽天元監督の平石洋介氏(45)がソフトバンク-楽天21回戦(みずほペイペイドーム)を評論した。楽天は攻守のミスが響き、4連敗。9月に入り、まだ勝ちがない。

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接戦をものにしたソフトバンクは、組織としてしっかりした野球をしている。先頭が四球で出塁。2死となっても、そこからつながり得点を奪う。そして、最少リードを継投で守り切る。さすがの戦いぶりで、5連勝となった。

対照的に楽天は9月に入り4連敗。2連勝で8月を終えた時は、逆転CSに望みをつないでいた。そこからの連敗で、非常に厳しい状況に立たされた。とはいえ、最終的に順位が確定するまで諦めるわけにはいかない。希望は3位オリックスとの直接対決が4試合残っていること。また、そのオリックスは分の悪いソフトバンクと8試合も残していることだ。できる準備をし、グラウンドに出れば腹をくくってプレーするだけ。その繰り返ししかない。

だからこそ、ミスが悔やまれる。3回無死一塁で牧原大の一ゴロを捕球したルーク・ボイト内野手(34)は、一塁を踏んでから二塁へ投げた。送球が乱れ一塁走者が二塁に残り、2失点目につながった。先に一塁を踏むなら絶対に二塁もアウトにしないといけないし、悪送球は許されない。しっかり投げてさえいればアウトにできていた。

6回は小森航大郎内野手(22)だ。フランコの内野ゴロで1点をかえし、なお1死一塁でフランコの代走に立った。だが、ゴンザレスがカウント1-1から空振りした際、捕手海野のけん制で刺された。追い上げの機運がしぼみ、結局1点差のまま敗れた。

小森は前回もけん制で刺されている。8月31日の日本ハム戦では同点の5回にフランコの代走に立ったが、直後に投手のけん制でアウトになった。今回もそうだが、早いイニングで大砲に代走を送るのは三木監督の勝負手だろう。まして、この日は1点ビハインドであり、絶対に点を取りにいくという起用だった。そこでミスをしたのだから、痛恨だった。

ただ、前回の評論でも書いたが、小森はまだ経験が少ない。もちろん、だからけん制死も仕方ないと言っているのではない。そうではなく、6回の時点でベンチの代走要員は小深田、武藤もいた。信頼度でいえば、小深田、武藤、小森の順になるだろう。重要な勝負手の代走であれば、信頼度の高い選手を出すべきではないか。小深田でよかったし、もし小深田は切り札として終盤に取っておくのなら、せめて武藤でよかった。

小森を責めるために指摘するのではない。小森はシーズン序盤、スタメンでいい働きをしても試合終盤は守備固めと交代が多かった。そこで交代せずに経験を積ませておけば、違う結果になった可能性はあると思う。いずれにせよ、ここまでくれば経験を積ませるなど言ってはいられない。ラスト20試合あまり。繰り返すが、順位が確定するまで絶対に諦めてはいけない。(日刊スポーツ評論家)

ソフトバンク対楽天 6回表楽天1死一塁、一塁走者の小森(右端)がけん制死となり、厳しい表情を見せる三木監督(左から2人目)(撮影・岩下翔太)
ソフトバンク対楽天 6回表楽天1死一塁、一塁走者の小森(右端)がけん制死となり、厳しい表情を見せる三木監督(左から2人目)(撮影・岩下翔太)