ヤクルトに3月下旬に加入したのが、水島聖也通訳(25)です。ファンの間で「謎のイケメン」としてうわさになり、球団マスコットつば九郎がブログで紹介したことで、さらに注目度が高まりました。チーム内でも選手からいじられているそうですが、本人は「みなさんにいろいろと言っていただいているのは、ありがたいことだと思っています」と教えてくれました。

父が米国人、母が日本人のハーフ。日本で生まれ、米国、ドイツ、韓国にも住んだ経験があるそうです。野球を始めたのは3~4歳の頃から。野球経験者のお父さんの影響だったとのこと。高校時代は、インターナショナルスクールの野球部に所属しており、ポジションは投手と内野手でした。「当時はカージナルスのファンで、よく見ていました」と振り返っていました。

米国の大学に進学し、インターンとしてインディアンスのマイナーチームの仕事に参加。日本人選手の通訳などを担当していたそうです。大学卒業後、全く違う業種を経てヤクルト入り。現在は、ブキャナンやスアレスなど投手の通訳を務めています。練習では、キャッチボールの相手をすることも。プレッシャーもかかる現場ですが「恵まれた環境で、とても楽しいです」と笑顔でした。

通訳をする上で、気を付けているのが「異文化のニュアンスを、どううまく伝えられるか。知らないと伝えられないので、直訳することより工夫して意図を伝えられるようにしています」。小さい頃から憧れていた、スポーツに携わる仕事。夢をかなえた今は「チームの優勝にかかわる仕事がしたいです」とさらなる高みへまい進しています。【ヤクルト担当 保坂恭子】