東京五輪の野球では、懐かしの元NPB戦士の活躍も注目の1つだった。1日の韓国-ドミニカ共和国戦。
本塁打を放ったドミニカ共和国代表で元巨人のホアン・フランシスコ内野手(34)は、ダイヤモンド1周後、ホームベース付近でこわもてな外見とは対照的なおちゃめなダンスを披露した。
振り返れば、巨人に途中加入した15年、1軍デビュー戦の5月2日の阪神戦でも謎のダンスが注目を集めた。試合前のミーティング。当時188センチ、111キロの体格で、原監督から「ちょっとおなかが出ているけど、8月になったらスッとするよ」と言われ、「ダンスでやせるよ」と謎のくねくねダンスで和ませた。
規格外の飛距離も健在だった。韓国戦では横浜スタジアムのスコアボード直撃弾を放ったが、巨人時代も練習では東京ドームの看板直撃弾で驚かせた。当時、入団会見で披露したニックネームは「411」。10年のドミニカ共和国でのウインターリーグで、411フィート(約125メートル)の中堅フェンスのはるか上に本塁打を放ち、名付けられた。
グラウンドを離れれば、口数は少なく、近寄りがたいオーラを放った。当時、フランシスコの印象について、原監督は「男は黙って、フランシスコという感じ」と独特の言い回しで表現した。その一方で、ロッカールームではヒップホップを爆音で聴き、練習中にはソプラノ声で熱唱する陽気な姿も見られた。
異国の地で、シーズン途中の加入。コンディション調整も難しく、背中痛などのケガにも苦しみ、わずか5試合、3安打1打点、ノーアーチで巨人を退団した。あれから6年、東京五輪では不動の4番で2本塁打をマーク。悔しい思いをした日本の地で、国を代表し、ベースボールを心から楽しむ姿が印象的だった。【遊軍=久保賢吾】




