2年目に入る指揮官・岡田彰布の第2次政権であるが、これほどボヤいたのは初めてではないか。そう思うぐらい情けなさそうに話した。もちろん、打線についてだ。
「伝統の一戦」にふさわしく今季、12球団最多となる4万2613観衆の前での逆転負けがこたえたのか。虎番記者の記事でも読んでほしいが、とにかく打線に文句たらたらだった。
「1-0で、こんなんで勝ったら申し訳ないよ。野球の神様にか何か知らんけど」。今季、阪神の特徴にもなっている「1-0」勝利を歓迎していないことを示した。
「またやられるで」と6回攻撃前には円陣も組ませた。こちらが劣勢に立っていることを認めるとしてあまり好まない円陣だが、劣勢も何も打ててないのは誰が見ても明白。24日には戸郷翔征に「ノー・ノー」を決められており、プロ野球史上例がない「1カードで2度の無安打無得点」の恐れさえ、感じていたのだ。
それが奏功したのか7回には3番・森下翔太から大山悠輔、そして渡辺諒と3連打が出て好投を続ける菅野をKO。1点は先制したが後が続かない。
特にイライラしているのは総じてストレートに差し込まれている点という。「前で打て、泳げ、言うてんのにな」。試合後の囲みではあまり技術的なことは口にしないが、持論でもある「泳ぐことをおそれるな」とピシャリ指摘した。
「勝利の方程式」の一角でもあるゲラが初球を岡本和真に同点打を浴びたのが流れが変わったキッカケだが、それも「たまには打たれるよ。そんなん、いつも1点差で投げとって。言うのが酷よ」。クローザーに、セットアッパーにと奮闘する助っ人をかばう場面もあった。
巨人に負け越したものの「貯金6」で首位に立っているのは事実。それでも「こんなん不思議よ」と言い捨てた。そんな岡田は虎党を不安にさせる予言までしてしまう。
「パ・リーグの投手なんか強いストレートくるよ。もっと点入らんわ。交流戦なったらな。今の状態じゃな」。投手のレベルが高いとされるパ・リーグ各球団との戦いを前に、そんなことまで口にするほどだ。
これに打線が奮起して、予想を覆す働きを見せられるか。それとも予言が当たってしまうのか。甲子園のデーゲーム初黒星は痛い形でやってきた。(敬称略)
【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)




