村上頌樹もか…と思った。7回、ヤクルト打線の2発で同点にされた先発・村上はこの回限りで降板する。8回表に阪神の勝ち越しもなく、雨天による中断にもめげず、続投していたものの勝利投手にはなれなかった。
近年のペナントレース、1つの区切りである交流戦からリーグ戦再開のタイミング。注目したのは12球団の先発投手だ。3カ月前、3月28日の開幕日は同じ金曜。その「3・28」に投げた投手がどれだけこの「6・27」に投げるだろうか、ということを見ていた。
結果は村上を始め、4人。セ・リーグでは広島の森下暢仁。パ・リーグは西武の今井達也、楽天の早川隆久だ。開幕投手が3カ月後も同じ金曜に投げているからと言って、必ずしもチームが好調と言うわけではないだろうが少なくとも大崩れしていない感じはする。首位を走る阪神はもちろん、他の3人の所属するチームも粘っていると思う。
この日、その4人はことごとく勝利投手になれなかった。バンテリンドームで中日相手に登板した森下は接戦の末、惜敗。京セラドーム大阪でオリックス打線に対した早川は大量8失点だ。さらにベルーナドームの日本ハム戦で先発した今井は4回途中に体調を崩したようで緊急降板した。
残るは本調子ではないものの粘って投げていた村上だけ…という状況だった。しかし7回に追いつかれて、降板。結局“2度目の開幕”とも言うべき試合に投げた今季の開幕投手4人はみんな勝てなかったし、チームも負けた。
野球は勝負は厳しいと本当に思う。「シーズンの最初で完全な状態になっているのではなく終わったときにそうなっていたい」。監督1年目に挑んでいる指揮官・藤川球児はそういう趣旨のことを話す。長いシーズン、思うように運ばない方が多い。それを分かっているのだろう。
メンバーが入れ替わりながら戦って、最後に頂点にいればいい。そんな考えだろう。特に負担のかかる投手についてはそう考えているはず。その意味でもずっと頑張っている村上はたいしたものなのだ。
この試合、正直、阪神はひどい敗戦だったと思う。主力を欠き、苦しむヤクルトがミスで失点しているのにつけ込めず、逆に追い込まれて、最後はミスによるサヨナラ負け。だが、これも野球。落ち込んでいる時間はないのである。(敬称略)




