日刊スポーツ記者がお勧めする全国の有望選手にスポットを当てる「ピカイチ投手編」。

 プロ注目の本格派右腕が昨夏のリベンジに燃える。専大松戸(千葉)のエース原嵩(しゅう)投手(3年)は184センチの上背から投げ下ろす最速148キロの速球に加え、阪神藤浪を参考にしたスライダーが武器。今春関東大会は初戦で高崎健康福祉大高崎(群馬)に敗れたが、プロ8球団が視察に訪れた。県準Vだった昨夏は背番号「1」を背負った。だが大会直前に母昭子さん(享年50)をがんで亡くし「心の整理がつかず、調子を崩してしまった」。3試合の登板にとどまり、エースの役割を果たせなかった。今春の県大会は他の投手育成のため登板機会はゼロ。それでも1日200球の投げ込みで球威が増し、ツーシームも習得した。

 「昨年のようなことを繰り返してはいけない」と松戸市から初の甲子園出場を誓った。