初の甲子園を狙うAシードの専大松戸が、7回に逆転し、辛くも勝利を収めた。

 3-3で迎えた7回表、2番手の角谷幸輝投手(3年)が3連打で勝ち越しを許すと、無死一、二塁の場面で、右翼を守っていたプロ注目の最速148キロ右腕・原嵩投手(3年)が今夏初登板。試合中に、ブルペンで投げ込みをしないままの緊急登板だったが「守備中に肩はつくっていた」と、送りバント後に2三振を奪い、ピンチを切り抜けた。

 原は9回まで投げ切り、3回2安打5奪三振無失点の好投。この日の最速は146キロだったが「直球のスピンがきいていたので、力強いボールが投げられた」と納得の投球だった。

 打線は7回裏、無死二塁で2番高田拓実外野手(3年)が放った飛球を、中堅手がとれず、同点の適時二塁打に。続く1死三塁の場面で、4番丸茂弘汰内野手(2年)が右翼へ犠牲フライを放ち、勝ち越した。

 茨城で3校を甲子園へ導いた持丸修一監督(67)は「苦しい試合だったが、こういう試合を乗り越えることはいい経験になる。原を投げさせる予定はなかったが、よく投げてくれた」と振り返った。