5年ぶりの優勝で、学校創立100周年に花を添えた。鹿児島実は、背番号10で1番打者の有村が3安打4打点。元エースが打撃で引っ張った。昨夏は2年生で唯一ベンチ入り。新チームからは主戦にと期待されたが、今春以降は腰痛もあり打者の比重が高くなった。背番号1の橋本が急成長。橋本は1年ほど前、暴投ばかりで練習の打撃投手も務まらなかった。有村は「制球を磨いた努力を見ているし、エースにふさわしい」。冬も上半身裸で早朝練習をするなど、伝統の厳しいメニューに耐えてきた。準々決勝以降は、安打数で相手を下回りながら好機をモノにした。しぶとい野球は健在だ。(朝日新聞)

 ◆鹿児島実 1916年(大5)私立鹿児島実業中学館として創立。48年から現校名に。生徒数は1337人(女子558人)。野球部は18年創部。部員数102人。甲子園は春は8度出場し96年優勝。夏は18度目で74、91年の4強が最高。主なOBに定岡正二(元巨人)本多雄一(ソフトバンク)ら。鹿児島市五ケ別府町3591の3。中釜一喜校長。

◆Vへの足跡◆

2回戦8-1出水工

3回戦7-0薩南工

4回戦11-1川薩清修館

準々決勝1-0出水中央

準決勝3-2神村学園

決勝7-5鹿児島城西