近畿最後のとりでだった履正社(大阪)が常総学院(茨城)に敗れ、3回戦で姿を消した。甲子園初先発の山口裕次郎(3年)が立ち上がりに2安打で2点を失い、2回も安打と四球で1死一、二塁。岡田龍生監督(55)は寺島成輝投手(3年)をマウンドに送ったが、左肩が温まらないまま登板したエースは連続長短打を浴びて3点を失った。5回も「意表を突かれた」とスクイズ、暴投などで2失点。左肩が温まった6回以降は最速145キロの速球、多彩な変化球で追加点を阻んだが、味方打線が追いつけなかった。

 バッテリーを組んだ井町大生(3年)は「最高の場所で、もっともっと寺島の球を受けたかった」と涙にくれた。9回の適時打を含む3安打1打点1得点と奮闘した女房役に対し、寺島も「いっぱいケンカもしたけど、井町がいなければ今の自分はいなかった」と感謝した。