最速147キロのプロ注目右腕、山本拓実投手(3年)を擁する市西宮が好スタートを切った。先発した山本は「今日は力まないことがテーマ。ランナーがいないときは7、8割の力」と打たせて取るピッチングで、4回まで無安打。8回無安打完投の昨夏に続く、ノーヒットノーランが期待されたが、5回2死で真ん中に入った直球を左前に運ばれた。

 「少し力んでしまった」。夏初めての被安打に唇をかんだが、後続を右飛に打ち取り、詰めかけた8球団のスカウトにアピールした。この日は140キロ台を連発し、最速は146キロ。「初戦が一番難しいけど、しっかり投げてくれた」と吉田俊介監督(32)。広島の鞘師(さやし)智也スカウトからも「完成度が高く、現時点では満点。関西NO・1」と絶賛された。