日本文理が2年ぶりの決勝進出を決めた。序盤のチャンスをものにし、北越の反撃をかわした。

 日本文理打線がそつなく攻撃した。1回表、先頭の飯田凉太中堅手(3年)が中前打で出塁すると、2番の主将、笠原遥也遊撃手(同)が犠打。2死後、4番松木一真一塁手(3年)の右前適時打であっさり先制する。3、4回も先頭打者を出すと、しっかり送って松木が適時打を放った。

 得点圏に走者を進めて、中軸が返す理想的な形。笠原主将は準々決勝の7番から2番に起用され、3犠打と2安打2打点。「送る場面は必ず来ると思っていた」。4打点の松木も「自分たちの形でできたチャンス。ものにしなければならなかった」。選手は役割を理解していた。

 大井道夫監督(75)は「17安打したのに、7点ではさびしい」と辛口の評価をしながらも、「2死から得点したことは良かった」と勝負強さには満足した様子。笠原主将は「強い気持ちで自分たちの野球をやる」と平常心を強調した。