成田が志学館に勝利し、2010年以来の決勝進出を果たした。

 2回には、1死三塁から、秋葉響介内野手(3年)のスクイズで1点先制すると、2回以降、毎回走者を出し積極的な攻撃を展開した。3回には2死二塁から、4番・山下陸空内野手(3年)の中前打で追加点。6回、7回にも得点し、勝利を決めた。

 3安打1打点の活躍の山下は、「今日は自分が打って返したいと思って打席に立ちました」と振り返った。昨秋、腰を痛め県大会はベンチ入りも試合出場はなし。「自分がふがいなくて…悔しかった」と、10月から12月まではリハビリを兼ね、トレーニング中心の練習に。食事の量も増やし体重を8キロ増やし78キロにしてパワーをつけた。「体幹を鍛えたことで、軸でしっかり待ち、バットの芯で捉えることができるようになった」とその成果を実感。今大会、3番の田宮裕涼捕手(3年)が活躍する陰で、焦る気持ちを抑え、活躍の機を待った。大事な場面での安打に、「今日は試合を楽しむことができました」と笑顔を見せた。

 成田は2010年も、ノーシードから甲子園出場を勝ち取っている。尾島治信監督(49)は、「ノーシードは、プレッシャーなく戦える」と、今年も初戦からシード校に打ち勝ってきた。「最後まで自分たちがやってきたことを貫けるかどうか。木更津総合は春のチャンピオン。しっかり立ち向かっていきたい」と、話した。