史上初となる2度目の春夏連覇を目指す大阪桐蔭(北大阪)の初戦が「春夏連覇校対決」となった。組み合わせ抽選会で、大会第2日の第2試合で1962年(昭37)に史上初めて春夏連覇を達成した作新学院(栃木)と対戦することが決まった。王者の戦いが6日から始まる。

 初めて甲子園で春夏連覇を達成した強豪作新学院との初戦が決まり、王者大阪桐蔭が奮い立った。今秋ドラフト1位候補の根尾昂内野手(3年)が言った。

 根尾 ネームバリューもあるし、ずっと甲子園に出られているチーム。夏に強いチームで、相手の強みに負けてしまっては勝てない。(自分たちの力を)ぶつけていきたい。

 作新学院は根尾らドラフト候補が1年だった16年夏の優勝校。これ以上ない相手ともいえる。「今勝っているのは自分たち。2度目の春夏連覇に向けて、しっかり準備してやっていきたい」。センバツ王者としてのプライドがある。初代の春夏連覇校をなぎ倒し、2度目の春夏連覇への道を切り開くことを宣言した。

 4番藤原恭大外野手(3年)も見据えるのは頂点しかない。夏の大会では打率6割3分6厘の高打率を残し、高校通算29本塁打。かねて30本を目標にしており「打つしかないですね」と聖地での1発を誓った。1年時に「黒いバットに替えたら打てるようになった」と、ラッキーカラーの黒の打撃用手袋をこの夏はずっと着用している。高校最後の夏へ、「負ければ終わりぐらいの勢いと覚悟で臨みたい」と言い切った。

 西谷浩一監督(48)は「(作新学院は)毎年しぶといチームを作られる印象。いい相手とやらせてもらうのでまずはしっかりやりたい」と表情を引き締めた。春夏連覇校対決を制したとき、2度目の達成へ、最高の勢いがつくはずだ。【磯綾乃】

 ◆大阪桐蔭の初戦の相手は62年に史上初めて春夏連覇を達成した作新学院。春夏連覇経験校同士の対戦は99年春のPL学園6-5横浜以来、史上2度目。

 ◆大阪桐蔭は甲子園初戦で春夏通算18勝1敗。04年春から16連勝を続けている。センバツを含め優勝経験のある学校との初戦は1勝1敗(02年夏の3●5東邦、06年夏の11○6横浜)。