第100回全国高校野球選手権(5日開幕、甲子園)の組合せ抽選会が2日、大阪市内で行われ、2年ぶり6度目出場の常葉大菊川(静岡)は、大会第3日(7日)第4試合(午後3時30分開始)で益田東(島根)と対することになった。2年前、甲子園での第4試合を経験しているエース漢人友也投手(3年)は、暑さをしのげる可能性がある時間帯を歓迎。県代表は昨年まで4年連続で初戦敗退だが、まずは全力で1勝を目指す。

 抽選会の終盤、奈良間大己主将(3年)が全体52番目で「11のB」を引き、既に隣に位置した益田東との対戦が決まった。選手たちは一斉に、「お~っ」と反応。漢人は「暑くないので、ありがたいです」と、第4試合を喜んだ。

 2年前の甲子園。漢人は、1年でただ1人ベンチ入りし、第4試合の秀岳館(熊本)を経験した。「一応、経験させてもらっているので、それを生かしたいです」。登板機会はなかったが、試合までの過ごし方は覚えており、チームメートにも伝えていくつもりだ。益田東については「(甲子園常連の)開星にも勝っているし、絶対強いはず」と警戒を強めた。

 益田東は、ベンチ入り18人中、大阪出身者が15人いる。主将の荻野竜志内野手(3年)、4番稲林隼人内野手(3年)、控え投手の有田恭朔(3年)は、中学時代は大阪・箕面ボーイズでプレー。チームメートだった常葉大菊川の衣笠仁内野手(3年)は、県大会からLINEで3人で連絡を取り合っていたという。「『初戦で当たれたらいいな』とやりとりしましたが、まさかです」。だが、敵同士になったことで、漢人は「(衣笠)仁にも(選手の)話を聞いて、情報を頭に入れます」と話した。

 この日の抽選会では3回戦まで確定。勝ち進めば、3回戦で今春センバツ準優勝の智弁和歌山と当たる可能性もあるが、根来龍真捕手(3年)は「先は見ず、一戦必勝でやっていきたいです」と言った。全選手が同じ思いだ。【鈴木正章】