大阪桐蔭が“8冠”でチーム最後の公式戦を締めくくった。福井国体の2回戦2試合が3日、福井県営球場で行われ大阪桐蔭が5-3で済美(愛媛)に勝利。台風の影響で準決勝以降が行われないため浦和学院(埼玉)金足農(秋田)近江(滋賀)とともに4校1位となった。今秋ドラフト1位候補の根尾昂内野手と藤原恭大外野手、柿木蓮投手、横川凱投手(いずれも3年)の4人は、今日4日にプロ志望届を提出。4人が指名されれば01年の日大三(西東京)などと並び、同一高校から歴代最多タイの指名人数となる。
最強軍団のラストV打は、根尾のバットから生まれた。4回1死から4番藤原が左前打で出塁し、1死一塁。5番根尾が初球を振り抜くと、打球は中堅手を悠々と越えた。福井の観客を沸かせた先制の適時二塁打にも根尾は「あれもまだ技術がないです。もっと飛ばさないといけない」。最後まで貪欲だった。
新チームになってから3度の大阪大会と2度の近畿大会を制覇し、甲子園では春夏連覇を成し遂げた。今回の国体も合わせると8度頂点に輝いた。公式戦で敗れたのは、昨秋の明治神宮大会準決勝の創成館(長崎)戦のみ。公式戦41勝1敗、今年は29連勝で走り抜け、記録と記憶に残る“8冠”だった。
根尾は「自分たちだけでは経験できない財産を与えてくれた3年間でした」と高校野球生活を振り返った。次に目指すのは、プロの世界だ。ドラフト1位候補の根尾と藤原に、最速151キロ右腕のエース柿木、190センチ左腕の横川の4人が今日4日にプロ志望届を提出する。これまで同一高校からの複数指名は01年の日大三などの4人が最多。大阪桐蔭の4人が指名されれば、歴代最多タイとなる。
プロでも二刀流で挑戦? そんな周囲の期待にも根尾は冷静だ。「やりたいとは言っても、それで取ってもらえるかどうかは分からない。話を聞いてみて、だと思います。ピッチャー、内野、外野、どこをやるか分かりませんが、どこを守ってもチームの勝利に貢献したい。長くやりたいと思います」と息の長い活躍を思い描く。
投手として最速150キロ、打者としては通算32本塁打。「高校野球は終わったけど、まだまだやりきった感じはしません。もっと、とらえる率を上げないといけない」と満足する様子は一切ない。大きな可能性を秘めた二刀流が、新たな舞台を目指す。【磯綾乃】
◆春夏甲子園と国体V 79年箕島、98年横浜、12年大阪桐蔭に次ぎ4度目。79年箕島は今回同様に国体が雨天打ち切りにより4校を優勝扱い。12年大阪桐蔭は決勝が行われず、仙台育英と2校優勝だった。松坂(現中日)らの98年横浜は新チーム結成の97年秋から県大会、関東大会、明治神宮大会など公式戦44連勝で9冠。

