浦和実(埼玉)の先発豆田泰志投手(2年)が、7回0/3を散発2安打11奪三振の2点に抑える好投で、昨秋関東大会を制し今春選抜16強の山梨学院(山梨)を下した。

試合後の土居健太監督(26)は興奮冷めやらぬという表情で「まだ状況がのみ込めないです。監督になって初めての関東大会で、今まで経験したことがない格上のチームを試合をさせてもらえ、勝たせていただきました」と、最大限の丁寧な表現で心境を口にした。監督に就任したのが17年の12月で。まだ監督経験が1年半ほど。選抜で優勝経験(長崎・清峰時代)のある山梨学院の吉田洸二監督(50)と対戦しただけに、試合に勝ったことで何度も頭に手をやりながら取材に応じていた。

打線は先発の左腕相沢利俊(かずとし)投手(3年)に4回までパーフェクトに抑え込まれたが、5回に3点を先制。その後も追加点を奪い8回に4点を挙げてダメを押した。先発の豆田投手は「立ち上がりのピッチングが良かった。野村選手への最後のボールが一番良かったです」と、はきはきと答えた。

一方、いいところなく完敗を喫した山梨学院の主将でエースの相沢は「監督さんには、もっと考えた野球をしなさいと言われてきました。こういう試合になってしまうのは、まだ力がないということだと思います。これでは夏に向けて勝てないので、またここからしっかり練習していきます」と、完敗にもめげずに前向きな言葉だった。