智弁学園が驚異の本塁打攻勢で3年ぶり19度目の甲子園出場を果たした。初回に1番塚本大夢(ひろむ、3年)が先頭打者本塁打を放った。

「よっしゃーと思った」という会心の当たりで打線に勢いをつけた。2回には坂下翔馬内野手(主将=3年)が個人の大会新記録となる5本目のアーチを左翼席に放り込んだ。終盤に追い上げられたが、大量得点を味方に逃げ切った。

「自分たちは1番練習してきた自信がある」と坂下は胸を張る。冬場には1日1500スイングと振り込んだ。その結果、「自分でもびっくりするくらいパワーがついている」と成長を実感。

準決勝でチームの大会本塁打記録に並んでおり、この日の2本で合計12本塁打。大会記録を塗り替えた。1年生ながら4番に座る前川右京外野手は、兄夏輝も津田学園で三重大会を制し、兄弟での甲子園出場となった。

同校にとっては3年ぶりの夏。坂下は「監督を絶対甲子園に連れて行くとみんなで言っていた。奈良代表として、日本一を目指してがんばりたい」と意気込む。打ち勝つ野球で悲願の夏制覇を狙う。【林亮佑】