夏の高校野球兵庫大会(7月3日開幕、同29日決勝)の組み合わせ抽選会が22日、明石市内で行われ、阪神佐藤輝明内野手(22)の母校、仁川学院はプロで活躍する先輩の大活躍を励みに、「一戦必勝」態勢で臨む。同10日に姫路商と初戦を戦い、勝てば14日に名門報徳学園との対決が決定。辻元伸一監督(46)は「まずは初戦」と力を込めた。

3年生は3人にとどまり、昨年の新チーム発足後、白星が遠い。だが、佐藤輝のプロでの活躍が発奮材料になる。同監督は「(刺激は)あると思います。部員は野球ノートに佐藤のことを書いている。気にしています」と明かした。年明けに寄贈された打撃マシンを打ち込んで、力に変える。

佐藤輝の2年夏から監督に就き、指導した間柄だ。「2年夏からしっかり打っていた。ライトに校舎があってよく当ててました。校舎まで100メートルで、4、5階まで。結構な距離、いってました」と思い起こす。

恩師は教え子の奮闘に目を細めた。ここまでリーグ3位タイの18本塁打を架ける。「3発のときはうれしくて連絡しました。シーズン中、そっとしておこうと自分で決めていたのですが思わず…」。5月28日の西武戦で放った1試合3発の後、LINEで祝福メッセージを送ると「ありがとうございます」と返ってきた。仁川学院ナインが白星発進を狙う。【酒井俊作】