6大会連続での甲子園出場を狙う花咲徳栄が、逆転勝ちで初戦を突破した。

4回に1点を先制されたが、打線が朝霞投手陣を徐々に攻略して8回コールド勝ちに持ち込んだ。岩井隆監督は「(打者は)タイミングが合わなかった。なんかズレているなと。タイミングが合えば、大丈夫と思っていた当たりは悪くなかった。(今後も)1戦1戦ですね」と振り返った。

岩井監督の言葉が、選手に効いた。初戦のかたさもあり、4回は守備のミスも重なって先制を許した。ベンチに戻ると「やってきたことを、すべて出せ!」とゲキを飛ばされた。

4回1死二塁で、沢口滉外野手(3年)が右中間を破る同点適時三塁打を放ち、すぐに追いついた。

5回は、無死満塁で浜岡陸内野手(3年)の内野ゴロの間に1点を勝ち越し。暴投と味谷大誠捕手(3年)の適時右前打で2点を追加した。飛川征陽主将(3年)は「夏の初戦なので、少し緊張していた。負けたら最後、というプレッシャーはあった。岩井先生からの言葉で、変わりました」。岩井監督は「自分たちのバッティングになっていないから。これから(打順の)1巡目で合わないことはいくらでもある。2回り目からだぞ、と」と明かした。

11日に予定されていた初戦が、雷雨のため2日順延となった試合。花咲徳栄の埼玉の頂点を目指す戦いが、始まった。