初優勝した明秀学園日立の二刀流、石川ケニー外野手(3年)が、チームのピンチを救った。

0-2の7回2死一、二塁で、右翼手からグラブを替えてマウンドに向かった。先発の猪俣駿太投手(3年)が、代わりに右翼手へ。交代する際に「頼んだぞ」と言われ「任せろ」と答えた。

土浦日大の4番を相手に、カウント2-2から125キロの変化球で空振り三振。ガッツポーズでベンチに戻った。

8回は再び右翼に入ったが、9回2死二塁で2度目のマウンドへ。気迫の3球三振で、相手の流れを断ち切ってサヨナラ勝ちにつなげた。

合わせて2/3回を投げて8球で2三振。好救援を見せた。「2点を先制されたのは想定していたので、大丈夫だった。ロースコアになると思っていて、焦りはなかった」と振り返った。

◆明秀学園日立 1925年(大14)に助川裁縫女学校として開校された私立校。生徒数は933人(女子415人)。96年(平8)に現校名となり、共学化と同時に野球部を創部。部員数は105人(マネジャー3人)。甲子園出場は春2度、夏は初めて。主なOBはDeNA細川成也、巨人増田陸ら。日立市神峰町3-2-26。矢野正彦校長。