昨夏王者の強さは投手力だけじゃない! 開幕日に登場した仙台育英(宮城)は、先発全員となる19安打19得点で浦和学院(埼玉)に快勝。初回に斎藤敏哉(はるや)内野手(3年)の2点適時打などで4点を先制すると、3回には尾形樹人捕手、湯田統真投手(ともに3年)の2者連続本塁打で主導権を握った。同校の聖地春夏通算100試合目を白星で飾り、史上7校目の夏連覇へ向け大きな1歩を踏み出した。
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仙台育英・湯田が150キロを出し、自ら本塁打を放った。甲子園で150キロと1発を同じ試合でマークしたのは7人目。過去6人は98年夏の松坂大輔(横浜)、05年夏の辻内崇伸(大阪桐蔭)、12年春の大谷翔平(花巻東)、12年春夏の藤浪晋太郎(大阪桐蔭)、13年夏の安楽智大(済美)、18年夏の吉田輝星(金足農)で、いずれもドラフト1位でプロに進んだ選手たちだった。
前打者の尾形も1発を放ち、2者連続本塁打は21年の中川、辻井(京都国際)が二松学舎大付戦でマークして以来27度目。東北勢では史上初めて。バッテリーのアベック本塁打は大会10度目だが、このうち連続アーチは04年川口真-斎藤雅央(東海大翔洋=対尽誠学園)、12年沢田圭佑-森友哉(大阪桐蔭=対済々黌)に次ぎ3組目と少ない。優勝の昨夏は準決勝までノーアーチだった仙台育英だが、まずは長打の威力を印象づけた。【織田健途】