第105回全国高校野球選手権で甲子園初出場初勝利を挙げた浜松開誠館が12日、北海(南北海道)と対する14日の2回戦に向けて全体練習を再開した。兵庫・西宮市内のグラウンドで約2時間の調整。フリー打撃で吉松礼翔主将(3年)が安打性の打球を連発し、好調ぶりを印象づけた。

東海大熊本星翔(熊本)との1回戦(5○2)で3安打をマークした背番号「6」。この日も広角に低く鋭い打球を飛ばし、「良い状態が保てている」と充実した表情で汗を拭った。静岡大会決勝前に、浜野洋部長(48)の助言を受けながら「打球に対してバットを平行に出すように」と微調整したスイングが奏功。快音につながっている。

守備に定評のある遊撃手で、打撃練習後にはメンバー外の選手に頼んで個人ノックも行った。「(甲子園が)思った以上に打球が跳ねて、バウンドに合わせ切れていない感覚があった」。初戦で残った“不安”を払拭するように、聖地をイメージしながら1球1球、丁寧にゴロをさばいた。

完全休養となった前日11日は、ホテル周辺の散歩などリラックスした時間を過ごした。「疲れもない。初戦の硬さも取れると思う。次は、初回からガンガンいけるようにしたい」と意気込んだ吉松。攻守でチームをけん引する。【前田和哉】