慶応(神奈川)が、1916年(大5)以来107年ぶりの優勝に王手をかけた。

関東勢対決となった準決勝は土浦日大(茨城)を2-0で下した。1点リードの6回、主将の大村昊澄内野手(3年)が右前適時打を放ち、貴重な追加点を奪った。先発のエース小宅雅己投手(2年)は7安打完封勝利。23日の決勝は、センバツで延長タイブレークの末サヨナラ負けを喫した仙台育英(宮城)と戦う。

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慶応・小宅が完封勝利。しかも先制点を自らたたき出し、これが勝利打点(V打)となった。まだ2年生。夏の大会準決勝で下級生の完封だけでも95年白木隆之(帝京2年=対敦賀気比)以来28年ぶりと久しぶりだが、準決勝での「完封&V打」は48年の学制改革後、下級生では史上初めてとなった。下級生でなくても完封とV打で決勝進出を決めたのは75年小川淳司(習志野3年=前ヤクルト監督)が広島商戦の1回に先制打を放ち、4-0で勝った1例しかない。

夏の大会で慶応投手の完封(継投を除く)は53年1回戦の川本良樹(対北海)、62年1回戦の遠藤凱孝(対長野)に次いで61年ぶり3人目。過去2人は3年生で、下級生では学校初になった。【織田健途】