第106回全国高校野球選手権で9年ぶりの「関東対決」が実現する。18日は休養日で、19日に準々決勝4試合が開催される。東海大相模(神奈川)の198センチ左腕・藤田琉生投手(3年)と2試合連続で好救援した関東第一(東東京)の右腕、坂井遼投手(3年)は互いに2試合で防御率0・00。両校の対戦は15年夏の準決勝以来で、左右のドラフト候補が激突する。

早実(西東京)との3回戦で延長11回タイブレークで勝利した大社(島根)は神村学園(鹿児島)と対戦。アルプス席は完売で、大観衆の中、107年ぶりの4強入りを狙う。

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関東第一・坂井は汗を出しながら、ブルペンで20~30球を投げ終えると、すがすがしい表情で笑った。「いつも通り気持ちよく投げられている。同じように投げていきたい」と好感触。初戦の北陸(福井)戦は4回から、3回戦の明徳義塾(高知)戦は5回から救援登板し、2試合で計11回無失点と絶好調。自己最速に1キロに迫る最速148キロを計測している。

投げ合う可能性があるのは、198センチ左腕の藤田だ。神奈川県大会決勝戦からチェックした坂井は「速球派のいろんな投手がいる。強いチームなので決勝くらいまでは当たりたくなかったんですけど」と本音を漏らすも、剛腕対決に闘志を燃やす。

打線は藤田対策として鋭く落ちるナックルカーブを意識した打撃練習を行った。米沢貴光監督(49)は「長身の左ってなかなかいない。藤田くんのナックルカーブ、ほぼほぼ縦のスライダーに面食らわないように。目で慣らすイメージで」と振り返った。

相手は優勝候補にも挙がっていた広陵を8-1で破るなど勢いに乗る。「まだ先発も決めていないですし、うちはもう当然継投になる。坂井の調子は良いですけど、もう少し相手を分析しての起用にしたい」と柔軟に考える。好調坂井を筆頭に鉄壁守備と1点を確実に狙う野球で、準々決勝も制する。【佐瀬百合子】

◆坂井遼(さかい・はる)2006年(平18)5月8日生まれ、千葉県富里市出身。小学生で野球を始め富里リトルスターズでプレー。中学時代は江戸川南ボーイズに所属。関東第一では1年秋からベンチ入り。憧れの選手はドジャース山本。自己最速は149キロ。目標は「甲子園で150キロを出すこと」。178センチ、78キロ。右投げ右打ち。

○…東海大相模との対戦くじを引いた主将の関東第一・高橋徹平内野手(3年)は「決勝ぐらいまで当たりたくなかった」と苦笑いだった。「みんなに『なにやってんだよ~』って言われたんですけど、理解してくれたので」と、すぐさま切り替え。練習試合でも対戦経験はない。「やってないからこそ、できることがあると思う」と、真っさらなイメージで挑んでいく。

◆15年準決勝の東海大相模-関東第一 東海大相模は小笠原慎之介投手(現中日)、吉田凌投手(現ロッテ)、豊田寛外野手(現阪神)、関東第一はオコエ瑠偉外野手(現巨人)を擁し、ドラフト候補対決で注目を集めた。2番手で8回から登板した小笠原は、オコエを二ゴロに打ち取った。試合は10-3で、のちに全国制覇を決める東海大相模が勝利。今回はこの試合以来の対戦。夏の神奈川対東京対決は5勝3敗で神奈川がリードしている。