県岐阜商の快進撃が止まった。延長10回の接戦に敗れ、69年ぶりの決勝進出はならなかった。準々決勝で横浜(神奈川)に延長11回サヨナラ勝ち。全国屈指の名門校が強烈な印象を残して甲子園を去った。
昨年9月に就任した藤井潤作監督(53)は大熱戦にもかかわらず「完敗」と振り返った。目に涙をためながら「日大三の打撃力と投手力がすごい。完敗だなと思います」。涙の理由は「悔しさと選手への感動と、いろいろ」と照れ笑いした。
横浜戦ではタイブレークで3点ビハインドをはね返した。今回は2点を先行されたが、球場には逆に、ドラマの再現を期待するような雰囲気が生まれた。ベンチ内も同様だったといい「2点なら、まだまだいけるぞと選手には言っていました」と明かした。
秀岳館(熊本)などを率いた名将・鍛治舎巧氏から1年前に監督を引き継いだ。「鍛治舎監督から引き継いだチームを弱くしたらどうしようと。スイング力や体作り、いろいろなものを財産として置いていってもらえた。私はちょっとコショウをかけたり、塩をかけたりして、選手とコミュニケーションを取りながらここまで来た。たまたまいい『味』になったかなと。本当にびっくりするくらい成長してくれました。みんなにお礼が言いたい。胸を張って帰ってほしいです」と感慨深げに話した。
また、生まれつき左手の指を欠損している横山温大外野手(3年)の大活躍については「完全にレギュラーに成長してくれましたね。欠かせない選手になってくれた。本当に頼もしいなと思います」と称賛した。

