北海道からは、昨秋の全道大会を制した北照が、13年ぶり6度目の春甲子園出場を決めた。初戦敗退だった昨年11月の明治神宮大会後に走塁を強化。「北の機動破壊」をスローガンに、過去最高8強を上回るベスト4を目標に掲げて聖地に乗り込む。
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北照ナインが氷点下3度の寒空に飛び出し、白い息を吐きながら、聖地行きの吉報に歓喜した。センバツは13年ぶり、令和になって初めて。主将の手代森煌斗(きらと)外野手(2年)は「自分自身が甲子園に出ることが初めてなので、すごくうれしく思っている。甲子園では機動力を生かして、走って走って走りたい」と誓った。
「北の機動破壊」を引っ提げ、聖地に臨む。昨年12月、「機動破壊」の生みの親、元健大高崎アドバイザーの葛原美峰氏(69)を招いて走塁について指導を受けた。上林弘樹監督(46)は「『北の機動破壊』って使っていいぞって言われている」と、お墨付きをもらった。
走塁に力を入れるきっかけは、昨秋の明治神宮大会。初戦の準々決勝で、相手の英明(香川)を5本上回る12安打を放ちながら、1-2で敗れた。「正直堪えた。このままじゃダメだ」と、投打にプラスしてもう一段階レベルを上げようと取り組んだ。投手のタイプによって2種類だったリード幅を3種類に増やした手代森は「0・1秒でも速くなっていると思う」と手応えを口にする。
31日には鹿児島合宿に出発し、冬場の練習の成果を雪のないグラウンドで試す。選手間ミーティングで設定した甲子園での目標は4強。手代森は「ベスト4という目標を掲げて、歴代の先輩方の記録を上回りたい」。昨秋地区から神宮までの公式戦8戦で5盗塁だった北照が、聖地で新たな姿を披露する。【保坂果那】
○…北照の2人の右腕が聖地のマウンドで躍動する。全道大会全4戦を1人で投げ抜いた島田爽介投手(2年)は「自分1人で投げ抜こうというのではなく、必ず勝った状態で次の投手につなげるってことを目的としてやっていけたら」と見据えた。今大会からDH制が導入されるため、投手練習に時間を割いた。最速149キロの中谷嘉希投手(2年)は、昨秋から体重を7キロ増量。「変化球で打ち取っていく島田と、自分は真っすぐで押していく。タイプが違う2人がいるのは大きい」。お互いの持ち味を生かして勝利を目指す。
◆北照 1901年(明34)に小樽商業学校として創立された私立校。48年から現校名で、98年から共学。生徒数177人(女子39人)。野球部は1908年創部で部員47人(うちマネジャー2人)。甲子園は春6度目、夏は5度。最高成績は10、13年のセンバツ8強。主な卒業生は、現役のプロ野球選手では中日斎藤綱記、高橋幸佑。所在地は北海道小樽市最上2の5の1。小路修司校長。

