プロ5年目の黒田将矢投手(22)がプロ初勝利を挙げた。ウイニングボールは「家族にあげたいと思います」。地元青森で応援する家族に、カメラ越しに喜びの声を伝えた。
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お立ち台から場内1周を終え、西武黒田は思った。「なんか…すごいですね。やっとプロ野球のすごいところを肌で感じました」。ピンチをしのぐ好救援でプロ5年目、初勝利。ウイニングボールを左手に「勝てました!」。遠い故郷にカメラ越しに伝えた。
青森・むつ市出身の高身長右腕。「たぶん下北(半島)初のプロ野球選手ということで入って」。でも中学時代は“下北のダルビッシュ”なんて呼ばれることもなかった。ロッテ種市ら投手育成に定評のある八戸工大一に進学し、その才能が引き延ばされた。
記者が私用で八戸へ行く機会があった。「お話、聞いてきますか?」。時間の都合で実現しなかったものの、恩師との席を設けてくれようとした。人と人との縁を大事にする若者。ここ3年間、中日涌井の自主トレに同行しあらゆることを学んできた。「本当にお世話になっているので絶対に1勝したくて」。心の底から思って、成長した姿をもって実現してみせた。小学校時代にイオンでゲーム機をなくし、早寝するようになって急に伸びた身長。その高角度からの直球で、サクラが終わる地元に幸せを届けた。【金子真仁】



