<高校野球北北海道大会:旭川西6-4旭川東栄>◇3日◇Aブロック代表決定戦◇旭川地区予選
5地区15代表が勝ち名乗りを上げ、南・北北海道大会(南は18日から札幌円山、北は16日から旭川スタルヒン)進出の全31校が出そろった。旭川地区Aブロックでは、旭川西が旭川東栄を下し、準優勝した67年以来44年ぶりの代表を決めた。主戦の白川泰裕投手(3年)をもり立て、全員野球で勝ち取った。南・北大会ともに組み合わせ抽選は7日に行われる。
校歌を歌い終えた旭川西ナインは、44年間の思いを込めるように、応援スタンドに全力疾走した。すぐに大きな拍手と歓声が湧き起こった。旭山動物園が開園した67年以来、北大会へ。就任4年目の青山亨監督(41)は「ついに乗り越えることができた。多くの人の思いがこもった1勝だと思います」と男泣きした。
2点リードの5回表。死球と4連打で一挙4得点。2点差に詰められたが、終始、試合の主導権を握った。スタンドから見つめた野球部OBで77年卒業の山村美勝さん(52)は「知っているだけで10回以上も代表決定戦で負けてる。初優勝したみたい」と興奮を隠せなかった。
思いを1つに全員で戦った。1日の上川戦でエース白川が両足ふくらはぎをつるアクシデントに見舞われた。そんな左腕を万全の状態でマウンドに送り出そうと、バッテリーを組む天谷亮太捕手(3年)は、インターネットで足がつりにくくなる方法を検索。前日には1200円相当の漢方薬を購入し、試合当日の朝に白川に飲ませてマウンドに立たせた。
白川自身もチームメートから得た情報を元に、前日の夕食にはトマトを食べたり、試合前にはバナナを食べ試合に備えた。この日、5回途中から登板し4回1/3を無失点に抑えた笠井崇正投手(2年)は「初回から白川さんが足がつるのを想定して準備していました」。控え選手たちもエースを完全サポートした。
ベンチ以外の選手たちもデータ班としてチームの勝利に貢献。現3年生は1年時から3季通じて計4度の代表決定戦進出も、すべて敗退。夏も2年連続であと1勝で、壁に阻まれてきたが、悲願の代表権を手にした。白川は「旭川代表としてぶざまな試合をしないように戦いたい」と、次のステージに意気込んでいた。【石井克】

