<高校野球山形大会:鶴岡東7-0米沢興譲館>◇21日◇3回戦

 鶴岡東は、左横手投げの佐藤亮太、右下手投げの佐藤廉の無失点リレーで8強進出を決めた。攻めては双子の神田真行、浩行兄弟(いずれも3年)が活躍。同姓選手たちがキーマンになった。

 鶴岡東が2戦連続のコールド勝ちで昨夏に続く決勝へ1歩近づいた。相手打線を翻弄(ほんろう)する左横手投げと右下手投げの継投。連続先発の佐藤亮は6回2/3を5安打0封。7回2死二塁から夏デビューした佐藤廉は、残り1回1/3を1安打に抑えて逃げ切った。初戦に続く快勝に同校OBの佐藤駿監督(39)は「点をやらずに主導権を握れた。守り勝ちだと思う」と“ダブル佐藤”を評価した。

 今春の「10」からエース番号を背負う佐藤亮は1年冬に横手投げに転向。打たせて取る投球で今夏2勝を挙げ、「みんなの代表だと思って気持ちを出して投げたい」と準々決勝を見据えた。一方、春の背番「1」から3になった佐藤廉は「背番号のことは分かりません。リリーフ型だと思うのでピンチは覚悟しています」と火消し役をアピールした。

 攻めては神田ツインズが“打撃の顔”になった。先頭打者の弟浩行は1回表、左中間二塁打で出塁し、先制のホームイン。8回先頭でも右中間三塁打から7点目のホームを踏んだ浩行は「積極的にやれました。塁に出ることができてよかった」と笑顔。6番打者の兄真行は、7回表1死二塁から適時中前打を放ち、「何とか1本が出てよかった。チームが勝てばいいです」と振り返った。

 チームは昨夏、甲子園を目前にして準Vに泣いた。悔しさを知る神田浩は「今年こそ甲子園に行きます」と力を込めた。【佐々木雄高】