<全国高校野球選手権:前橋育英3-2常総学院>◇19日◇準々決勝

 常総学院(茨城)は、エース飯田が熱中症の疑いで降板するアクシデントに見舞われ準決勝進出を逃した。9回、投球練習中に右太もも裏側がつり、1度ベンチへ戻った。「大丈夫です」と佐々木力監督(47)に登板を直訴して再びマウンドへ。先頭打者へ2球を投げたものの、今度は左太ももがつった。球審に促され、チームメートに両肩を支えられながら無念の降板となった。

 8回まで無失点に抑えてベンチに戻ると、「足がつってきました」と佐々木監督に伝えていた。マウンドの気温は36・1度。初戦の北照戦から3回戦まで全て完投してきた体は限界だった。緊急登板した金子が簡単に2死をとったが、二塁手進藤の失策から同点。流れを完全に失い、延長10回サヨナラ負け。佐々木監督は「後悔は昨日(18日)最後まで投げさせてしまったことです」と悔やんだ。飯田は大会本部を通して「みんなを勝たせられなかったのが悔しい」とコメントした。予期せぬエースの降板とまさかのミスで常総学院が敗れた。【栗田尚樹】