夏3度の甲子園出場を誇る所沢商(埼玉)に「二投流」エースが現れた。増田一樹投手(3年)だ。プロ野球で注目される日本ハム大谷のような打って投げる「二刀流」ではない。左右どちらでも投球可能な両投げ投手だ。右肘を故障して左投げを始め、その故障が完治して今年、左右両投げのエースが誕生した。

 増田が持つのは左右どちらの手にもつけることができる両投げ用グラブだ。左右対称。中央にある網を挟んで左右それぞれに3本ずつ指を入れられるつくりだ。これで右手でも左手でも入れることができる。増田は「監督さんが特注してくれました。値段ですか。7万円ぐらいかなあ」と話したが、福地監督は「そんなにしませんよ。まあ、安くはないです」。手のひらの当たる部分には「二投流

 所商野球部」の刺しゅうが入っている。