<高校野球鹿児島大会:鹿屋中央4-0鹿児島工>◇7日◇2回戦◇鹿児島・県営鴨池

 夏では初となる大隅半島からの甲子園へ、鹿屋中央が完封発進した。主将でエースの左腕・七島拓哉(3年)が8安打されるも、鹿児島工に本塁を踏ませなかった。9回には、2死二、三塁。この日最大のピンチに最後の打者を遊ゴロに打ち取り大きくほえた。

 七島は「無四球なのがよかった」と笑った。4月の春季九州大会で島原農にサヨナラ負け。その悔しさから独自のトレーニング方法を開発した。バランスボールに左足を乗せ1本足で立ちながら、目の前に5個並べた球を順に触ることを繰り返し軸足がぶれなくなった。

 七島は国分、プロも注目する4番木原は種子島出身。大隅半島出身はスタメンの半分しかいない。今の3年生が中学3年だった11年に4強入りした鹿屋中央を見て集まった。七島は「ここで鹿児島実、樟南を倒して甲子園へ行きたい」。春の県大会、NHK旗を連続優勝し今大会は優勝候補筆頭となった。あとは勝ち抜いて新たな歴史をつくるだけだ。【石橋隆雄】