第96回全国高校野球選手権(8月9日開幕、甲子園)を目指す南・北北海道大会の組み合わせが10日、決まった。北大会(18日開幕、旭川スタルヒン)は、ともに12年ぶり出場の網走桂陽、旭川明成が初戦で対戦する。

 網走桂陽が流氷のまち、網走市民3万7000人の期待を背負う。7度目の出場だが、前回は網走向陽だったため現校名では初。現在2校ある網走勢としても11年ぶりの北大会で、嶋中拓主将(3年)は「全力でぶつかれば勝てる。てっぺんを狙いたい」と優勝を宣言した。

 昨秋は46年ぶりに出場した道大会で1勝を挙げたが、嶋中主将は「秋はここまで注目されていなかった。今は通りすがりの人にも声を掛けられる」という。輿水隆宏監督(31)も「地域の盛り上がりをひしひしと感じる」と後押しを感じている。

 お年寄りの希望の星になりたい。ナインは週1度、老人ホームを訪問し、交流している。今夏の地区予選前には入居者から寄せ書きをプレゼントされ、部室に飾り、地区突破の原動力とした。「泣きながら『頑張ってね』と言うおばあちゃんもいた。僕たちも元気をもらっている。期待に応えたい」と嶋中主将。オホーツクから聖地へ-。20日の旭川明成戦から網走桂陽ナインの戦いが始まる。【保坂果那】