<高校野球京都大会:東山8-1立命館>◇18日◇3回戦◇わかさスタジアム京都

 東山が1番沢谷博雅二塁手(3年)の3打席連続三塁打などの活躍で立命館に8回コールド勝ち。猛打爆発で12年ぶりの夏の甲子園に前進した。

 ダイヤモンドをぐるぐる回った。東山の1番沢谷がなんとびっくりの3打席連続三塁打。初回右前打に続き、2回、4回、5回と三塁打の嵐だ。さすがに5打席目は左飛に終わったが、4安打2打点3得点の大爆発。「軽く行こうと思っていた。よくできたと思う」。自身も納得の打撃だった。

 足には自信があるが、昔から速かったわけではない。中学時代は50メートル7秒2で、当時のチームでは「一番遅かった」ほど。それが高校に入ると50メートル5秒9に。「体が大きくなって、筋肉がついてきて…特に何もやってないです」。大好物はエビフライ。体の成長とともに自然と足も速くなった。

 沢谷がけん引し、ベンチのムードも最高潮。尾迫大樹監督(36)は「また打ったかー」「見飽きたぞー」と声をかけ、ベンチには笑顔がはじけた。「(3打席連続三塁打は)記憶にない」と監督もびっくり。「走ってチャンスをつぶしても構わない。開き直って次のことを考えよう」。積極的なプレーを信条とする尾迫監督の考えが、次の塁への意識へとつながり、珍しい記録が生まれた要因かもしれない。

 シード校の立命館に13安打8点でコールド勝ち。好調の打線に、尾迫監督も「なんなんでしょうね。3-1くらいで勝てたらいいなと言っていたのですが」と驚いた様子。12年ぶりの甲子園へ、核弾頭の沢谷が元気だと心強い。【磯綾乃】

 ◆沢谷博雅(さわたに・ひろまさ)1996年(平8)12月2日、京都市山科区生まれ。小野小3年から「小野エースクラブ」で野球を始め、ポジションは二塁手。勧修中では「百々ユニオンズ」に所属。好きな選手はロイヤルズ青木。175センチ72キロ。右投げ左打ち。