福島代表・聖光学院の右横手投げ船迫(ふなばさま)大雅(3年)が、新球をマスターした。チェンジアップなど3種類。西宮市内での練習で明かした。短期間で手応えをつかみ、エースがパワーアップした。

 船迫に新たな武器が加わった。最速134キロの速球、スライダー、シンカーの持ち球のほかに、県大会後に緩いカーブ、シュートとチェンジアップの3種類を習得したという。5日は投球練習を行わず、ランニングや筋力トレーニングに励み、明るい表情を見せていた。

 福島大会決勝では、6回を投げて被安打11の4失点。日大東北にスライダーを捉えられ本塁打も浴びた。船迫は「県外の大会では通用しない」と痛感。斎藤智也監督(51)の提案もあり、新球習得に取り組んだ。決勝2日後には、200球を投げ込んだ。もともと右横手投げの器用なタイプで、短期間でほぼマスター。約30球を投げた4日の甲子園練習(室内)でも、3種類を試した。「チェンジアップが調子いい」と手応えを口にした。

 甲子園登板経験があり、今大会は登録メンバーを外れた元エース石井成(なる=3年)から「聖光のマウンドと似ている」とアドバイスを受けた。「傾斜の緩い」(船迫)マウンドで、エースは同期のサポートを生かし、幅を広げた投球を披露する。【久野朗】