第90回全国高校野球選手権大会(8月2日開幕)の東西兵庫大会の組み合わせ抽選会が20日、神戸市内で行われた。記念大会の今夏は、阪神地区などの東兵庫と東西播磨地区などの西兵庫の2代表が甲子園に出場する。

 報徳学園はドラフト候補のエース近田怜王(3年)を軸に、東兵庫の代表を目指す。入ったのは屈指の激戦ゾーン。29日の初戦は、春の県大会で敗れた甲南が相手。互いに勝ち進めば、プロ注目の投手陣を擁する神戸国際大付と4回戦で対戦する。

 近田は昨夏の甲子園大会1回戦・青森山田戦では熱中症が原因と見られる両足けいれんで倒れ、指先の感覚が狂って球が投げられなくなった。昨秋の近畿大会終了後2カ月近く投球練習をせず左肩、ひじを休めたこともあり、年明けからは感覚を取り戻した。140キロ超の速球が復活した。「同じことを繰り返さないよう、しっかり体力をつけています」。つらい経験を糧に、逸材左腕が2年連続の代表をつかむ。【堀まどか】