<高校野球宮城大会>◇19日◇3回戦

 打って打って勝ち進む。東北学院が徹底強攻策で石巻西を圧倒、9-2の8回コールドで下した。序盤から1点を争う接戦は5回まで同点。それでも走者が出ても打者はバットを寝かさなかった。「裏目は承知で攻めて行った」という渡辺徹監督(39)からバントのサインはなかった。

 そして快音が均衡を破った。7回表2死一、二塁から5番八代拓(3年)が右翼線二塁打で2点を勝ち越し。「監督は僕らに好きなようにさせてくれた。打って勝ちたかった」と八代。スイングスピードを上げるため、500グラムの超軽量バットを振り込んできた。この一打が口火となって7、8回で7得点。初戦の13安打に続く11安打の猛攻だった。

 投げては2年生エース本田圭佑が2失点でこらえた。チーム夏最高成績の8強へあと1。「このチームの形で戦いたい」と渡辺監督は、あくまで攻めていくつもりだ。【船木勇治】