第92回全国高校野球選手権大会福岡大会の組み合わせ抽選が18日行われ、自由ケ丘の中村圭太主将(3年)は「春夏連続出場」を誓った。春季九州大会は準々決勝で敗れたが、夏に向け持ち味の機動力アップを図りレベルは向上。名門・柳川から移り4年目となる末次秀樹監督(52)に率いられ、頂点まで駆け上がる。

 自由ケ丘は、7月3日から始まる福岡北部大会にシード校として2回戦から出場する。中村主将は、常磐と若松商の勝者との対戦が決まると「目標(甲子園出場)がはっきりしている。春夏連続出場は大きな目標。みんな夏に向けてやるべき課題は分かっている」と、春夏連続出場へ向け気持ちを引き締めた。

 センバツでは、初戦で最速146キロを記録したドラフト1位候補右腕の一二三を打ち崩し「初陣金星」を挙げた。だが、優勝候補として臨んだ春季九州大会は、準々決勝敗退。悔しさをバネに、盗塁など足でかき回すプレーや守備のミスを少なくすることに時間を費やしてきた。センバツ後、エース小野の調子が上がっておらず、打力、機動力などのレベル向上は急務だったという。

 選手、監督として甲子園に通算8度出場した末次監督の指導により、着々と課題を克服。同監督は「選手個人の意識がかなり向上してきた。選手は成長していると思います。抽選が終わり目標がはっきりしたので、練習もやりやすくなった」と前を向いた。

 昨夏の福岡大会は、優勝した九州国際大付に準決勝で敗れた。中村主将は「1試合1試合全力を尽くせば、結果は自然とついてくると思います」とキッパリ。ベテラン監督に率いられた自由ケ丘ナインが、一回り成長した姿を見せつける。【菊川光一】