<高校野球岐阜大会>◇19日◇3回戦

 2年連続の甲子園へ、県岐阜商が華麗なる「無失点リレー」を見せ、関商工に3-0と快勝した。

 先発の背番号10、松田侑樹投手(3年)は1回、先頭から連続三振で派手に幕を開けた。初戦(大垣東戦)で14奪三振の快投を見せたエース桜田陽介投手(3年)に「負けられない!」という気迫を球にこめ、頭では持ち味の打たせて取る投球を組み立てた。130キロ台の直球にキレのあるスライダーを低めに集め、7回まで3安打。藤田明宏監督(42)は「序盤の味方のエラーにも動じず、本当に落ち着いて投げた」と、エースに劣らぬ好投を見せた松田に合格点を与えた。

 8回からは、ずっと待ち望んでいた期待の左腕、背番号11の各務隼大投手(3年)が登場。春先から故障で出遅れていた各務は、久々の登板にも「緊張せずに」堂々たるマウンドさばきを披露。ややスリークオーター気味のフォームから2イニング、6人の打者をピシャリ。「うちの投手は桜田だけじゃないですから」と藤田監督が、初戦後に豪語していた通りの見事な“無失点リレー”だった。

 2年連続28回目の甲子園へ向け、投手層はどこにも負けない。これからの連戦も3人の投手で乗り切るプランはできた。「いや、まだ4人目もいますよ」と藤田監督は、イタズラっぽい笑顔を見せた。【坂祐三】