宝刀の切れ味を日本仕様に仕上げる。米メジャーのカブスから10年ぶりに加入した巨人上原浩治投手(42)が11日、川崎市内のジャイアンツ球場で2軍の打者を相手にフリー打撃に登板した。

 登板前はメジャー仕様で入った。気温約9度。米国で代名詞となった登場曲「sandstorm」が球場に流れ、「普段通りです」と半袖姿でマウンドに上がる。今季初の打者との対戦に「やっと野球しているなという感じでした」と心は躍った。亀井、宇佐見、石川慎、北村へ全41球。そのうち11球でスプリットを投じた。対戦した亀井は「(今年で)43歳が投げる球じゃない」と舌を巻いた。

 日本の感触を確かめた。NPB統一球への対応を進めるがスプリットの落ち幅が大きく、数球ワンバウンドとなった。原因は球の滑りにくさ。上原は「そこまでマイナスに考えることはない。(ワンバウンド)するかしないかぐらいに落とせたら」と日本仕様への対応を大きな問題としなかった。

 今後は打撃投手を2回行い、2軍の試合で実戦に投げる予定。1軍合流は「20日前後にいけたらなと思います」と20日のオープン戦、日本ハム戦(東京ドーム)への登板を視野に入れた。【島根純】